
第1回:タイ拠点の未来を描く 成長鈍化と構造改革の波にどう向き合うか
- 2025.08.20
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かつて「アジアの優等生」と称され、安定的な経済成長を続けてきたタイ。しかし近年では、ASEAN主要国の中でも成長鈍化が目立ち、従来型の経営や組織運営では通用しない局面を迎えつつあります。
「これまで通りでは立ち行かない」多くの経営者がそう実感している今、日系企業のタイ拠点は、これからどこへ向かうべきなのでしょうか。
目次
ASEAN5(タイ・インドネシア・マレーシア・フィリピン・ベトナム)の中で、タイのGDP成長率は明らかに低下傾向にあり、他国と比較しても伸び悩みが目立っています。
この動きは統計データでも裏付けられており、「何となく景気が停滞している」という経営者の肌感覚とも一致しています。経済全体に漂う鈍化の空気は、日々の経営判断にもじわじわと影響を及ぼし始めています。
タイ経済を長年牽引してきた自動車産業にも、大きな地殻変動が起こっています。
これまで市場を席巻してきた日本車のシェアは、EV市場の拡大とともに大きく変化。2022年時点で85%を占めていた日本メーカーのシェアは、わずか2~3年で急速に縮小し、今や中国系EVメーカーが台頭する構図に転じています。
「タイ=日本車」の時代が終わりを迎えつつある今、この変化は単なる産業構造の変化ではなく、日系企業全体にとって「競争力の再定義」や「事業モデルの再設計」を迫る問いとなっています。
地政学リスクの高まり、為替変動、インフレ、国際競争激化──グローバル経済を取り巻く不確実性は増すばかりです。
米中対立やウクライナ情勢、アメリカの通商政策変更などは、貿易依存度の高いタイ経済にとって直接的な影響をもたらし、輸出入・サプライチェーンにも大きな影響を及ぼします。
国内に目を向けても、少子高齢化、労働力不足、急速なデジタル化といった構造的課題が進行しており、今や「成長を前提とした経営」から「変化を前提とした経営」へと発想を転換することが、企業経営における基本条件になりつつあります。
こうした複雑な変化の中で、企業の経営判断は従来の“前年踏襲型”ではもはや通用しなくなっています。
「任期があと1~2年だから大きな改革は避けたい」といった短期的な視点では、企業の競争力は確実に低下していきます。目の前の安定よりも、5年・10年先の競争環境を見据え、いま動くことが重要です。
「自分の任期ではなく、組織の将来に責任を持つ姿勢」が問われています
「変化を読み、先手を打つことこそが経営者の責任」
「このままで良いのか?」ではなく、「どう変えるか?」を問い直すこと。
それが、今、タイ拠点の経営に求められている核心的な視点です。
【次ページ】第2回:変革の時代に経営者が向き合うべき5つの課題とは
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